TASKOラディカルVR シリーズ01「FINFA 指サッカー」
KEYWORDS
設計製作
テクニカルディレクション
エンターテイメント
デザイン
イベント
DATE
2020.07.15
今日、新たな体験技術として広く世間に浸透しつつあるVR。そこへTASKOなりのアプローチで取り組んだ無世代コンテンツーーTASKO ラディカルVR シリーズ01〜「FINFA 指サッカー」をここで紹介します。
概要としては体験者の手をプレイヤーと見立てての卓上サッカーゲームですが、特徴的なのは手首に取り付けた小型カメラとヘッドマウントディスプレイをつなぐワイヤーシステム。それによって体験者の首振りとカメラの向きが連動するため、没入感の向上によりプレイヤーはあたかも自身の体が手に縮小し、脳が手首に乗り移ったかのような感覚に陥りつつゲームに臨みます。
想像してみてください。
そこではあなたの左足は人差し指に、右腕は薬指に、胸板は手の甲になるのです。
「メディアやテクノロジーは身体を拡張させる」とかつてマーシャル・マクルーハンはのべました。しかし本コンテンツで行われているのはその逆。どこかの誰かではなく自身の別部分に憑依させるというこの新たな体験で行われているのは、いわば「身体の縮小」といえるもの。それによってプレイヤーは知覚を足から指へと再割当しながらゲームに興じることとなるのです。
もちろんゲームとしての奥深さも折り紙付き。
操るのは自分の指なので、テクニック次第で無限のアクションが可能です。
アルシンド顔負けのフェイントに、仲間との以心伝心のコンビプレイ、そして針穴を通すような精緻なロングシュートーー。HDMIを伝って手首にダウンロードされた自我は、揺れるゴールネットにファンタジスタの夢を見るはずです。
果たしてこのゴールを決めることができるのか、そもそもこれはVRなのか、そしてヒトの魂はどこに宿るのかーー
VRを超えた「TASKOラディカルVR」。そのシリーズ01「FINFA 指サッカー」は、
いくつかの根源的な問いかけと共に、身体の収縮〜Shrinking body〜というかつてない体験をプレイヤーへもたらします。
*本コンテンツは2016年3月に行われたVRのイベント、「MIRAI AMUSEMENT PARK 2016」にて発表されました。
https://tasko.jp/news/finfa2016/
CREDIT
企画、テーマ曲:KIMURA(設計制作部)
TD、企画、機械基礎設計、美術デザイン/製作:工藤幸平(設計制作部)
機械実施設計/製作:林立夫(設計制作部)
デバイス実装、ステージ演出:沖山良太(設計制作部)
操演:寺田鵬弘(設計制作部)
製作:坂田亮一、佐々田恒彦、利根康平(設計制作部)