(MMI ブログ3) 香港/ Microwave 2016レポ – 照明システムの完成とワークショップへの備忘録。posted by MMI Crew.
DATE
2016.06.08
今週末まで、香港 Microwave 2016での展示がつづく、MMI (Musical Mechanical Instruments)。
MMI Crew のSAKATAさんからレポが届きました。
掲載します。
照明システムの完成とワークショップについての備忘録です。
9daysのうち、きょうは、Day 5。
まだまだつづく、MMIの香港遠征のための、メモ。
Do more with less!
(照明システムの完成)
今回の展示における照明は、
会場常設の照明機材が調光不可の仕様であったこともあり、
常設の照明機材の全てを撤去して、MMIの持ち込み照明機材で照明デザインを賄いました。
最終的に、
天吊=4灯、ステージ袖=2灯という非常にミニマルな構成となりましたが、
ライブハウスと比べても遜色ないレベルの演出ができていたと考えています。
それが、MMIのステージ・セット内だけで完結していたことに、大きな驚きがありました。
照明の完成に伴い、ライブパフォーマンスの情報量が増え、
ステージ演出が曲の雰囲気に与える影響が大きくなったと思いました。
ライトの色彩、フラッシュによる光によるサイン/刺激、マシンの姿を投影して影として(イリュージョンとして)映す演出など……。
今後、これらが強力なエンターテイメント要素が強みになる反面、
派手になりすぎるとメカの動きに目がいかなくなる気もしていて、どこかでバランスをとっていく必要がでるかも……と感じました。
**曲・展開ごとの色変化はもちろん、ストロボ的な演出までありました。
– Posted by SAKATA(MMI Chief Staff)
さて、つづいて、ワークショップについてのメモ。
フェスティバル初日の(実際は2日目の)、6/4に2時間にわたって開催したワークショップ。
こちらも、
TASKO・KIMURA工場長、Rhizomatiks Research 柳澤知明氏がMMIの人間メンバーの代表でファシリテーターとして参画。
TASKOからはワークショップのバックアップ・クルーとしてSAKATAさん、OKIYAMAさんが参加しました。
こちらもSAKATAさんのレポを掲載します!
[Microwave 2016 Workshop]
The MMI Performances and behind the scene – MIDI can operate your mind and body
機械音樂組表演的台前與幕後
[ 登記 Registration: http://goo.gl/forms/YZr8eGgBuPw0BWyo2 ]
–
Musical Mechanical Instruments (MMI) (Japan)
機械音樂組 (日本)
KIMURA (TASKO) / 木村匡孝
Tomoaki YANAGISAWA (Rhizomatiks) / 柳澤知明
–
Everyone can make a prototype of Machine Band and clap the rhythm of music to help learn the value of “Physical DTM” and to get accustomed to the MMI system through a Musical works by playing and using the devices of Machine band.所有人都造一個機械樂隊,用手拍出音樂節奏來學習”Physical DTM”,並且可以透過利用機械樂隊演奏音樂去學習MMI系統。
Posted by Microwave International New Media Arts Festival on Thursday, June 2, 2016
**NOTES by KIMURA 「電球の光に合わせ、人が楽器を鳴ら」す、そのシステムのラフ・スケッチ。
**NOTES by KIMURA 「MMIのシステムを知る」、そのためのラフ・スケッチ。
**NOTES by KIMURA 「今回のワークショップのシステムを知る」、そのためのラフ・スケッチ。
**NOTES by KIMURA 「今回のワークショップでつかわれたMIDIデータ」、DTMソフトウェア「LIVE」のラップトップ・スクショ。
(Workshopから見えたMMIと人間のコラボ可能性)
MMIのマシンたちはPCから送られたMIDIデータを受けて各部位が動作し、演奏を実現しています。
そのやり方は私たちがギターやピアノを弾くのと、
どれだけ違うものなのでしょうか。
現代の多くの音楽製作者がMIDI信号を用いて、ハードウェアやソフトウェア音源を動かしています。
じゃあ逆にMIDI信号で動かされる立場になったらどうなのか?
これが今回のワークショップの趣旨の一つだったように思います。
ワークショップの内容は、電球の光に合わせ、楽器を鳴らしたりしてみるというものでした。
実際に自分でもやってみたところ、目だけを頼りにしなければならないため最初は戸惑いました。
しかし、
次第にリズムを覚え、
また、
他の人と合わせることでズレを修正出来るようになってからは大分楽に/ずいぶん楽しくなりました。
このようにデータを受け取ってから、記憶して修正する過程はMMIのシステムにはありません。
結果的に生まれるグルーヴが同じだったとしても、
そこに至るまでのプロセスは人間とマシンで大きく異なるようです。
ワークショップ自体は第一回目ということもあり、伝えきれなかった部分もあったかと思いますが、
参加して頂いたみなさん(20人ほど!)の反応を見る限り、少なくとも機械と人間の演奏方法の違いを楽しんでいただけているようでした。
当初より、MMIの「セミオート・ドラム D」には人間が踏む(叩く)為の2つ目のキックペダルがついていました。
つまり、その時(MMIが生まれた時)から、人間も参加できることが目標の一つであったように思います。
今回のワークショップで、
仮にMMIと人間がコラボレーションする場合の可能性の一つとして、
つまりMMI/マシーンと人間のコラボの可能性を「実際に」見られたことは、
わたしたちにとって「面白い研究課題ではないかな」、と感じました。
– SAKATA(MMI Chief Staff)